球建設とアスベスト対策のかかわり

昭和60年頃、渡米

アメリカの企業・大学に先端のアスベスト対策技術を学んだ。

 

昭和61年(1986年)、初めてのアスベスト除去工事を受注

「キャンプシュワーブ教会」

  • 沖縄での米軍発注アスベスト除去工事第1号(もしかしたら日本で第1号)
    初めての工事で慣れてなく、仕様書を英語から日本語に翻訳したときに、専門知識がまだ充分ではないせいで翻訳ミスをした。
  • 仕様書では養生シートの厚さが4ミルとあるのを、「4ミリ」と誤って訳した。(4ミルは0,1ミリ)
    指定の4倍の厚さの養生シートを使ったので、重さで接着テープがはがれてしまい、その補修のためにはがれがないか毎日点検し、最後はわざわざビス止めを行うという、やらなくていい苦労をした。
  • 当初は機器の使い方(取扱説明書は全て英語で、しかも専門用語)がわからず、手探り状態で始めた(現在は日本語の説明書でだれでも理解できる)

 

伊藤忠商事より、提携の申し込みがあり日本各地で仕事を

  • JR列車のアスベスト除去工事を行った際に、記念にとJRの担当者からプレートをいただいた。
  • また、全国から沖縄でアスベスト除去に実績のある会社があるということで問い合わせが多く来た。
  • 伊藤忠商事関連の会社に北海道から福岡まで技術指導を行った。

2008jr Photo

 

当時は官公庁にもアスベスト除去に関する資料がない

当時は官公庁にもアスベスト除去に関する資料がなく、アメリカから入手した資料等を翻訳して提供していた。

 

平成3年、米軍工事でも実績を積んできた頃

2008usa Photo

夏休みの期間だけで施工しなければならない工期が非常に厳しい工事(カデナ小学校)を受注したが、発注者の米軍は、「他の業者はこの工期ではできないと言っている。球建設は本当にできるのか?と先代の社長まで司令官に呼ばれてヒアリングを受けた。

実際に非常に厳しい工期ではあったが、指定された工期よりも早く施工し、平成8年に米軍から「厳しい現場を所定の工期よりも早く納めたこと」に対する感謝状(写真2)を頂戴した。このことは弊社のアスベスト対策事業にとって大きな自信となり、アスベストに関して国内でも厳しい管理基準を持つ米軍工事部門からも信頼を得ることになっている。

 

アスベスト除去のための費用

立体駐車場の解体撤去工事の際、アスベストの除去のために予定よりも費用がかさむ。 ことに所有者が「何か造るのだったらまだしも、壊してなくするものにこれだけの費用がかかるのは、商売人(卸業者の所有だった)としてはなんだかやりきれないね」とボソッと言った言葉が忘れられない。「「しっかり仕事やらなきゃ申し訳ないな」と強く感じた。

 

平成17年に新たにアスベストのパンフレットを作成

那覇市役所の担当課に配りに行ったときに、「ちょうど今、学校解体の天井裏からアスベストが見つかって、対応策を考えているところだったんだけど、相談に乗ってください」と言われ、持参したパンフの工事経歴を見ていた担当の方が「え!!20年ほど以前に那覇市役所本庁舎地下のアスベスト除去をやった業者がいたことを先輩から聞いていたけど、お宅の会社だったんですね!!」とまるで幻の業者のような言われかたをした。

 

那覇市役所の地下室の工事

その那覇市役所の地下室の工事は、外来者・職員の出入りがない正月休みにやるように言われ、作業員を集めるのにホントに苦労した。

 

那覇市中心街の大規模テナントビル駐車場アスベスト封じ込め工事

立体駐車場3棟に吹付けアスベストがあり、相談を受けた。
お客様は「テナントが多いので代替えの駐車場が確保できなく困っている」とのことだったので、解体時には除去を行わねばらないので費用はよりかかるが、封じ込め工法を提案。
確かにビル周辺で代替えの駐車場はほとんど見つからないだろうし、工事期間中の営業補償などが発生したら大問題だろうと思い、年末の慌ただしいなか、土日の夜間工事で対応した。
単に工事自体のことだけではなく、お客様の抱える問題に対していかにいい提案ができるかを考える現場だった。

 

関東営業所の開設

平成17年、埼玉県川口市に関東営業所を開設(現東京営業所)

 

東京工業大学(すずかけ台)アスベスト等除去工事

関東営業所を開設して間もない頃、横浜の地場ゼネコンが受注した工事の打診があった。
1億5千万円くらいの大型工事で、元請も当初は「大丈夫かな?ちゃんと仕事してもらえるのかな?」と不安顔だったが、アスベスト対策工事の実績や、土木や建築で国や県の工事を元請で行っていることなどで信頼していただき、関東営業所でも初の大型工事となった。

 

SKK工法との出会い

平成20年、アスベスト部分隔離除去工法であるSKK工法に出会い、それ以来、多くのメリットを持つSKK工法の開発に取り組む。そして平成25年、SKK工法の開発者である大河澄男氏(現在SKK工法協会会長・弊社技術顧問)経営の有限会社リーテックを吸収合併。
その間、東京大学ではいくつかの学部でSKK工法を採用してもらい、他にも大阪や沖縄での公営団地の封じ込め工事や下水道管理施設での除去工事を施工した。
発注者様がアスベスト対策について悩んでいたところに、SKK工法をネットで検索して「これしかない!」と採用していただいたケースも多く、「とてもいい工法なんだからもっとPRしたほうがいいよ」と現場担当者が励ましを受けた。

 

大阪営業所の開設

平成27年、大阪営業所を開設。アスベスト対策工事の他、ダイオキシン除染工事の受注も図る。